出産前は、そんなふうに考えている方もいるかもしれません。
ところが実際の産後は、授乳やおむつ替えで一日が終わり、食事を作ることはもちろん、洗濯物をたたむことさえ大変に感じることがあります。
「ほかのママはできているのに」
「家にいるのだから、家事くらいしなければ」
「部屋が散らかっていると落ち着かない」
そう思って、自分を責めていませんか?
3人の子どもを出産・子育てしてきた私も、産後は思うように家事が進まない時期がありました。
そこで意識するようになったのが、家事を上手にこなすことではなく、今やらなくてよい家事を決めることです。
この記事では、産後に家事ができない理由と、3児の母である私が取り入れた「頑張らない家事」の考え方を紹介します。
産後に家事ができないのは甘えではありません
産後は、出産を終えたからといって、すぐに身体が元の状態へ戻るわけではありません。
出産による身体への負担が残るなかで、授乳、おむつ替え、抱っこ、寝かしつけが始まります。
赤ちゃんの睡眠や授乳のリズムが整っていない時期は、ママもまとまった睡眠を取りにくくなります。
さらに、ホルモンバランスや生活環境が大きく変化し、気持ちが不安定になることもあります。
このような状況で、出産前と同じように家事ができないのは不思議なことではありません。
産後に優先したいのは、次の3つです。
- ママの身体を休めること
- 赤ちゃんのお世話をすること
- ママと赤ちゃんが食事や睡眠を確保すること
掃除が毎日できなくても、洗濯物をたためなくても、生活にすぐ大きな問題が起きるわけではありません。
今までと同じ水準で家事をこなそうとせず、「今日を無事に過ごせれば十分」と考えてみてください。
産後に家事がつらくなる5つの理由
身体が十分に回復していない
産後は、出産方法や身体の状態によって、痛みや疲れ方が異なります。
会陰の傷や帝王切開の傷、腰痛、貧血などによって、立つ、座る、物を持つといった動作がつらいこともあります。
回復の早さには個人差があるため、「産後何週間になったら、すべての家事ができる」と一律には決められません。
無理に動こうとせず、身体の状態について不安がある場合は、出産した医療機関などへ相談してください。
授乳やおむつ替えに時間がかかる
新生児期は、授乳やミルク、おむつ替え、抱っこなどが何度も繰り返されます。
一つひとつのお世話は短く見えても、げっぷ、着替え、寝かしつけまで含めると、思っている以上に時間がかかります。
ようやく赤ちゃんが寝たと思って家事を始めたら、すぐに泣き始めることもあります。
家事が終わらないのは、何もしていないからではありません。赤ちゃんのお世話という、予定どおりには進まない大切な仕事をしているからです。
まとまった睡眠を取れない
夜間授乳が続く時期は、何時間も続けて眠ることが難しくなります。
睡眠不足の状態では、身体が重く感じたり、集中しにくくなったりします。
短い時間で複数の家事を効率よく進めることも難しくなるため、出産前と同じように動けないのは自然なことです。
赤ちゃんが寝ている時間を、すべて家事に使う必要はありません。
可能であれば、家事よりも自分の休息を優先しましょう。
上の子のお世話も重なる
2人目、3人目の出産では、赤ちゃんのお世話に加えて、上の子の食事、着替え、保育園や学校の準備なども必要になります。
上の子が寂しさを感じ、普段より甘えたり、抱っこを求めたりすることもあります。
赤ちゃんが寝ている間に上の子との時間を過ごすと、家事まで手が回らない日もあります。
子どもたちの気持ちを受け止めながら生活しているだけで、十分に頑張っています。
「家にいるからできるはず」と考えてしまう
産休や育休中は、「外で働いていないのだから、家事くらいはしなければ」と考えてしまうことがあります。
しかし、産後の生活は休暇ではありません。
身体の回復が必要な時期に、昼夜を問わず赤ちゃんのお世話をしています。
仕事をしていないことと、時間や体力に余裕があることは同じではありません。
3児の母が実践した「頑張らない家事」のコツ
3回の産後を通して感じたのは、家事を完璧に終わらせる方法を考えるよりも、やらなくてよい家事を決めるほうがラクになるということです。
ここからは、産後の生活で意識した「頑張らない家事」の考え方を紹介します。
料理は「作る」以外の方法を選ぶ
産後の料理で大変なのは、調理だけではありません。
献立を考える、買い物へ行く、食材を切る、調理する、食器を洗うという複数の作業があります。
そこで、毎日手作りすることを前提にしないようにしました。
- 冷凍食品を使う
- お惣菜やお弁当を利用する
- レトルト食品や缶詰を常備する
- 家族に買ってきてもらう
- 宅配食やネットスーパーを利用する
- 丼物や麺類など一品で済ませる
産後に大切なのは、料理を手作りすることではなく、ママと家族が食事を取れることです。
栄養バランスも、一食ごとに完璧に整える必要はありません。数日単位で無理なく考えましょう。
我が家は生協の宅配をフル活用しています。その他、ネットスーパー等で購入した冷凍・レトルト食品をストックしています。
Amazon掃除は「気になる場所だけ」にする
赤ちゃんがいると、部屋をきれいに保たなければと思うかもしれません。
しかし、毎日すべての部屋を掃除する必要はありません。
私が意識したのは、生活に影響する場所を優先することです。
- 赤ちゃんが過ごす場所
- 食事をする場所
- トイレや洗面所
- 目立つごみやほこり
床全体の掃除や細かい片づけは、体調と時間に余裕があるときだけにします。
掃除機を出すことが負担なら、フローリングワイパーや粘着クリーナーなど、すぐ使えるものだけでも十分です。
洗濯物はたたまない
洗濯は、洗うだけでなく、干す、取り込む、たたむ、収納するまで続きます。
そこで、産後は「必ずたたむ」という考えを手放しました。
- タオルはかごに入れる
- 肌着は種類ごとに分けるだけにする
- ハンガーに干したまま収納する
- 家族ごとに洗濯かごを分ける
- シワが気にならない衣類を選ぶ
収納がきれいに整っていなくても、必要な服が見つかれば生活できます。
洗濯物の山を見て落ち込むくらいなら、最初から「たたまない仕組み」にしてしまう方法もあります。
家事の回数を減らす
家事をラクにするというと、短時間で終わらせる方法を探しがちです。
しかし、産後は効率を上げるより、家事をする回数そのものを減らすほうが負担を軽くできます。
例えば、次のように考えます。
- 洗濯は毎日でなく、洗濯物がたまってから行う
- 食器を減らし、ワンプレートで済ませる
- 買い物はネットスーパーでまとめる
- 掃除は汚れが気になった場所だけ行う
- パジャマや部屋着で過ごす日を作る
「毎日やるもの」と決めていた家事も、本当に毎日必要なのか考えてみると、減らせることがあります。
赤ちゃんのお世話用品を一か所にまとめる
おむつ、おしりふき、着替え、ガーゼなどが別々の場所にあると、赤ちゃんのお世話をするたびに移動が必要になります。
よく使うものを一か所にまとめておくと、探したり取りに行ったりする負担を減らせます。
おむつストッカーは、家庭によって必要性が分かれるアイテムですが、赤ちゃんのお世話をする場所が複数ある家庭では便利です。
関連記事:おむつストッカーはいらない?必要?3児の母が使い方とおすすめ3選を解説【2026年】
夜の家事は翌日に回す
夜間授乳がある時期は、赤ちゃんが寝た後に家事をまとめて終わらせようとすると、ママの睡眠時間がさらに減ってしまいます。
食器が残っていても、洗濯物がたためていなくても、翌日に回せる家事は残して大丈夫です。
夜は、次の授乳まで少しでも身体を休めることを優先しましょう。
夜間授乳の負担を少し軽くするためのライトについては、以下の記事で詳しく紹介しています。
関連記事:授乳ライトは必要?夜間授乳におすすめ3選|3児の母が選び方を解説【2026年】
家族に家事をお願いするときは「具体的に伝える」
家族に家事をお願いしても、思っていたように動いてもらえず、かえって疲れてしまうことがあります。
そのようなときは、「家事を手伝って」ではなく、具体的な行動として伝えると分かりやすくなります。
例えば、次のように頼みます。
- 帰宅時にお弁当を買ってきてほしい
- 洗濯機が終わったら干してほしい
- 上の子のお風呂をお願いしたい
- ごみをまとめて出してほしい
- 夜のミルクを1回担当してほしい
- 30分だけ赤ちゃんを見ていてほしい
家事や育児を「手伝ってもらう」と考えると、ママが全体の責任者になってしまいます。
家族の生活を維持するための役割として、できる人が担当する形を作ることが大切です。
産後になってから一つずつ決めるのが難しい場合は、出産前に次の項目を話し合っておくと安心です。
- 食事をどう用意するか
- 買い物を誰が担当するか
- 洗濯や掃除をどこまで行うか
- 上の子の送迎を誰が担当するか
- 夜間のお世話をどう分担するか
- 頼れる家族やサービスがあるか
出産前に必要なものを整理したい方は、こちらの記事も参考にしてください。
関連記事:出産準備で本当に必要なもの20選|3児の母が選び方と「なくても困らないもの」まで解説【2026年】
家事を減らすために頼ってよいサービス
家族だけでは家事や育児を回せない場合は、外部のサービスを利用する方法もあります。
ネットスーパー
食料品や日用品を自宅まで届けてもらえるため、赤ちゃんを連れて買い物へ行く負担を減らせます。
ただし、配送料、最低注文金額、配達エリアなどはサービスによって異なります。
妊娠中に一度利用し、注文方法や受け取り方を確認しておくと、産後も使いやすくなります。
宅配食・冷凍弁当
温めるだけで食べられる宅配食や冷凍弁当は、献立を考えることや調理、洗い物の負担を減らせます。
毎日利用すると費用が大きくなることもあるため、家族が不在の日や、特につらい時期だけ利用する方法もあります。
家事代行
掃除、洗濯、料理などを依頼できる家事代行サービスもあります。
費用はかかりますが、「自分が頑張れば無料でできる」と考える必要はありません。
ママが休む時間を確保することにも価値があります。
サービスによって対応エリア、依頼できる内容、最低利用時間などが異なるため、事前に確認しましょう。
自治体の産後ケア事業
産後ケア事業は、出産後のママと赤ちゃんを対象に、心身のケアや育児のサポートなどを行う事業です。
宿泊型、通所型、訪問型などがあり、利用条件や料金、実施内容は自治体によって異なります。
「もっと大変な人が使うもの」と決めつけず、つらいと感じた段階で、住んでいる自治体へ相談してみてください。
こども家庭庁では、産後ケア事業を出産後1年以内のママと赤ちゃんを対象とした支援として案内しています。
便利グッズだけで解決しようとしなくて大丈夫
産後の負担を軽くするアイテムはたくさんあります。
一方で、便利グッズを買うだけでは解決できないつらさもあります。
まずは、ママが休める時間を作ることや、一人で抱え込まないことを優先してください。
産後の生活を少しラクにするアイテムは、以下の記事でまとめています。
関連記事:産後ママにあると便利なもの15選|3児の母が選ぶ「自分のために用意したい」アイテム【2026年】
つらいときは早めに相談してください
産後は気持ちが揺れやすい時期ですが、つらさを我慢し続ける必要はありません。
- 気分の落ち込みが続く
- 涙が止まらない
- 赤ちゃんが寝ていても眠れない
- 食事を取れない
- 強い不安や焦りがある
- 自分や赤ちゃんを傷つけてしまいそうになる
このような状態がある場合は、家事を減らすだけで解決しようとせず、出産した医療機関、自治体のこども家庭センター、保健師などへ相談してください。
自分や赤ちゃんの安全を保てない差し迫った状況では、家族や周囲の人に助けを求め、119番など緊急の窓口を利用してください。
「これくらいで相談してよいのかな」と迷う段階でも、相談して大丈夫です。
まとめ|産後の家事は「できることだけ」で十分
産後に家事ができないのは、甘えでも怠けでもありません。
出産した身体を回復させながら、昼夜を問わず赤ちゃんのお世話をしているため、出産前と同じように家事ができなくて当然です。
産後の家事では、次のように考えてみてください。
- 食事は手作りにこだわらない
- 掃除は必要な場所だけにする
- 洗濯物は無理にたたまない
- 家事の回数を減らす
- 家族には具体的にお願いする
- 宅配や家事代行、産後ケアを利用する
- 赤ちゃんが寝たら、家事より休息を優先する
家事を頑張らないことは、家族を大切にしていないということではありません。
ママが少しでも身体を休め、赤ちゃんと一緒に毎日を過ごすことが、産後の最優先です。
今日できなかった家事は、明日できれば十分です。
そして、明日もできなければ、やらなくても困らない方法を探してみましょう。


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