朝起きてから夜寝るまで、考えるのは子どものことばかり。
ご飯を食べるのも、お風呂に入るのも、トイレに行くことさえ、自分のタイミングではできない。
赤ちゃんがようやく寝たと思ったら、洗濯物や食器、片づけが残っている。
そんな毎日のなかで、
「少しでいいから、一人になりたい」
と思うことはありませんか?
そして、そう思ったあとに、
「子どもはかわいいのに、一人になりたいと思う私はダメな母親なのかな」
と、自分を責めてしまうこともあるかもしれません。
でも、一人で過ごしたいと思うことと、子どもを大切に思うことは別です。
この記事では、3児の母であり、埼玉県北本市で産前産後・子育てママ専門サロンを運営するLokoleiが、産後・育児中に自分の時間がなくなる理由と、ママが休む時間を作る7つの方法を紹介します。
自分の時間を作るために、特別なことを始める必要はありません。
まずは10分でも、自分で過ごし方を決められる時間を取り戻すところから考えてみましょう。
産後・育児中に「自分の時間がない」と感じるのはなぜ?
産後に自分の時間がなくなるのは、ママの時間の使い方が悪いからではありません。
赤ちゃんのお世話には区切りがなく、その合間に家事や自分の身支度を入れようとすると、自由に使える時間が残りにくいからです。
赤ちゃんのお世話には終わりがない
授乳、おむつ替え、寝かしつけ、着替え、沐浴。
ひとつのお世話が終わっても、しばらくすると次のお世話が始まります。
予定を立てても赤ちゃんの様子によって変わり、自分がやりたいことを途中で止めなければならないこともあります。
大人一人なら短時間で終わる外出や食事も、赤ちゃんと一緒では準備から片づけまで多くの時間が必要です。
何もしていないように見える時間にも、ママは赤ちゃんの様子を気にかけています。
実際に身体を動かしている時間だけでなく、「いつ起きるだろう」「次の授乳は何時だろう」と考え続けることも、休みにくさにつながります。
赤ちゃんが寝ると家事をしてしまう
赤ちゃんが寝た瞬間に、
「今のうちに洗濯しよう」
「食器を片づけよう」
「夕食の準備を進めよう」
と動き始めることがあります。
赤ちゃんが起きている間は思うように家事ができないため、寝ている時間を使いたくなるのは自然なことです。
しかし、赤ちゃんが寝ている間をすべて家事に使い、起きている間は赤ちゃんのお世話をしていたら、ママには休む時間が残りません。
家事が進んでも、ママの疲れは積み重なっていきます。
「自分がやった方が早い」と抱え込んでしまう
家族にお願いするより、自分でやった方が早いと感じることもあります。
お願いする内容を説明したり、終わったか確認したりすること自体が負担になるからです。
その結果、家事も育児もママが全体を管理し、家族は頼まれたときだけ動く形になってしまうことがあります。
この状態では、実際の作業を分担しても、予定を考えて指示する負担はママに残ります。
必要なのは、ママの作業を少し手伝ってもらうことだけではありません。
ママが家事や育児について考えなくてよい時間を、家族と一緒に作ることです。
自分を後回しにするのが当たり前になる
赤ちゃんが泣けば、自分の食事を途中で止める。
子どもの入浴を優先し、自分は急いで済ませる。
家族の予定を先に決め、自分の予定は空いている場所に入れる。
このような生活が続くと、自分を後回しにしていることさえ意識しなくなることがあります。
「何がしたい?」と聞かれても、すぐには思いつかないかもしれません。
それは、やりたいことがないのではなく、自分の希望を考える時間が長く取れていなかったからかもしれません。
「一人になりたい」と思うことと、子どもを大切に思うことは別
子どもはかわいい。
成長する姿を近くで見ていたい。
でも、少し一人になりたい。
この気持ちは矛盾しているように見えますが、どちらか一方だけを選ぶ必要はありません。
子どもを大切に思っていても、静かな場所で一人になりたい日はあります。
誰にも呼ばれずにご飯を食べたい、ゆっくりお風呂に入りたい、何も考えずにぼんやりしたいと思うこともあります。
母親だからといって、24時間ずっと子どもと一緒にいたいはずだと決めつける必要はありません。
ママも、休息や一人の時間が必要な一人の人間です。
「一人になりたい」と感じる自分を責めるより、「今は少し疲れているのかもしれない」と気づくきっかけにしてみてください。
3児の母が感じた「自分の時間」の大切さ
私自身、3人の子どもを育てるなかで、毎日子どものことを第一に考えて頑張っているママが、ほっと一休みできる場所の必要性を感じてきました。
子どもに優しいお店や支援センターはあっても、ママ自身の気持ちや疲れに寄り添う場所は、案外少ないと感じたことが、Lokoleiの子育てサロンを始めた理由のひとつです。
子育てには楽しいことがたくさんある一方で、きついと感じる日もあります。
自分のことを後回しにする日が続くと、心にも身体にも余裕がなくなり、普段なら気にならないことで落ち込んだり、イライラしたりすることもあります。
私自身、リラクゼーションを受けて心と身体がゆるみ、気持ちが前向きになった経験があります。
この経験から感じたのは、自分のために時間を使うことは、子育てから逃げることではないということです。
短い時間でも自分をいたわることが、その後また子どもと向き合うための余白につながります。
自分の時間の過ごし方は、人それぞれです。
サロンへ行くことだけが答えではありません。
カフェで飲み物をゆっくり飲む、散歩する、好きな音楽を聴く、静かな部屋で何もしない。
大切なのは、その時間をママ自身が選べることだと思います。
ママの「自分の時間」を作る7つの方法
自分の時間は、家事や育児がすべて終わったあとに自然と生まれるとは限りません。
今の生活のなかで何を減らし、誰に頼り、どの時間を確保するのかを具体的に考える必要があります。
① 赤ちゃんが寝たら家事をしない時間を作る
赤ちゃんが寝るたびに、必ず家事をする必要はありません。
例えば、1日に一度だけでも、
「この昼寝中は家事をしない」
と決めてみましょう。
横になる、温かい飲み物を飲む、スマートフォンを見るなど、過ごし方は自由です。
途中で赤ちゃんが起きてしまい、5分しか休めない日もあると思います。それでも、自分のために使おうとした時間には意味があります。
赤ちゃんの生活リズムを完全に予測することはできません。長く休めることを前提にせず、短い時間でも休む選択をしてみてください。
② 家事の合格点を下げる
自分の時間を作るためには、限られた時間の使い方を工夫するだけでなく、やること自体を減らす必要があります。
例えば、
- 毎食手作りしない
- 洗濯物を必ず畳まない
- 掃除は気になる場所だけにする
- 食器を減らしてワンプレートにする
- お惣菜、冷凍食品、宅配を利用する
- 片づけは翌日に回す
などです。
出産前と同じ水準で家事を続けようとすると、赤ちゃんが寝ている時間も家事で終わってしまいます。
今だけは、家族が安全に生活できていれば合格という基準でも構いません。
産後の家事を減らす具体的な方法は、こちらの記事で詳しく紹介しています。
産後は家事ができなくて当たり前?3児の母が実践した「頑張らない家事」のコツ
③ パートナーと「担当」だけでなく「時間」を分ける
「お風呂はパパ」「寝かしつけはママ」というように、作業だけを分担しても、ママの自由時間が必ず生まれるとは限りません。
おすすめしたいのは、担当する作業だけでなく、自由に使える時間を決めることです。
例えば、
- 土曜日の午前10時から12時まではママの自由時間
- 平日の入浴後30分はパートナーが赤ちゃんを担当する
- 日曜日の朝はママが一人で外出する
- 月に一度はお互いに半日ずつ自由時間を取る
という形です。
ポイントは、ママが「何かあればすぐ対応しなければ」と待機しないことです。
その時間は、赤ちゃんのお世話について考えることも含めてパートナーに任せます。
最初から長時間でなくても構いません。まずは30分など、家族が続けやすい長さから試してみましょう。
④ 家族や周囲の人に赤ちゃんをお願いする
パートナー以外にも頼れる家族や周囲の人がいる場合は、具体的な時間と内容を伝えてお願いしてみましょう。
「少し手伝ってほしい」だけでは、何をすればよいか相手が分からないことがあります。
例えば、
- 14時から15時まで赤ちゃんを見ていてほしい
- 上の子を公園へ連れて行ってほしい
- 夕食を買ってきてほしい
- 赤ちゃんを見ている間に一人でお風呂に入りたい
というように伝えると、必要な支援が分かりやすくなります。
赤ちゃんをお願いしたあとに家事を始めるのではなく、その時間を自分の休息に使うことも大切です。
最初は短い時間から始め、お願いする側と預かる側の両方が慣れていきましょう。
⑤ 行政や地域のサービスを利用する
家族だけで休む時間を作るのが難しい場合は、自治体の産後ケアや子育て支援サービスを調べてみてください。
北本市では、宿泊型・デイサービス個別型・集団型の産後ケアが実施されています。
北本市は利用例として、「まとまった休息が取れないため、ゆっくり休みたい」というケースも案内しています。
利用できる施設、料金、対象月齢、申込方法などは、以下の記事でまとめています。
また北本市では、2026年4月から「子育て世帯訪問支援事業」が実施されています。
家事や育児に不安・負担を抱える子育て家庭や妊産婦の家庭を訪問支援員が訪問し、状況に応じて食事の準備、洗濯、掃除、買い物、授乳、沐浴、おむつ交換などを支援する制度です。
利用には市への相談と支援計画の作成が必要です。対象条件や料金を含め、利用を希望する場合は北本市の担当窓口へ確認してください。
北本市以外にお住まいの方も、自治体によって利用できるサービスが異なります。「自治体名+産後ケア」「自治体名+子育て支援」などで検索するか、お住まいの地域のこども家庭センターなどへ相談してみてください。
⑥ 便利なものに頼る
便利グッズを買うこと自体を目的にする必要はありません。
しかし、自分が負担に感じている作業を減らせるなら、道具に頼ることも選択肢です。
例えば、
- 夜間のお世話用品を一か所にまとめる
- ミルク作りの動線を短くする
- ネットスーパーや宅配食を利用する
- 赤ちゃんを見守りやすい環境を作る
- 片手で使いやすい日用品を選ぶ
などがあります。
「人気だから買う」のではなく、「この道具で自分のどの負担が減るのか」を考えて選びましょう。
産後のママ自身を助けるアイテムは、以下の記事でまとめています。
産後ママにあると便利なもの15選|自分のために用意したいアイテム
⑦ あえて「自分のための予定」を先に入れる
家事や育児がすべて終わってから休もうとすると、自分の順番はなかなか回ってきません。
そこで、先に自分の予定を入れてみましょう。
予定といっても、大がかりなものでなくて構いません。
- 10分間、温かい飲み物を飲む
- 30分、一人で散歩する
- 一人でスーパーへ行く
- ゆっくりお風呂に入る
- 美容院へ行く
- カフェで本を読む
- 何もせずに横になる
カレンダーや家族の予定表に書き、家族にも事前に伝えておくと実行しやすくなります。
「時間が余ったら休む」のではなく、家族の予定と同じように自分の時間も予定として扱うことがポイントです。
自分の時間は何分あればいい?
自分の時間を作るというと、数時間の外出や半日の休みを想像するかもしれません。
もちろん、まとまった時間を取れるなら理想的です。
しかし、2時間取れなければ意味がないわけではありません。
最初は10分でも30分でも構いません。
大切なのは、時間の長さだけではなく、
「今から何をするかを自分で決められる」
ことです。
同じ10分でも、赤ちゃんがいつ起きるか気にしながら家事をする時間と、家族に任せて一人で飲み物を飲む時間では、感じ方が違います。
10分確保できたら、次は30分。
30分が定着したら、月に一度は2時間。
このように、家庭で無理なく続けられる形を探してみましょう。
何をするか決まらないときは、何もしなくても大丈夫です。
自分の時間を「有意義に使わなければ」と考えると、休むことまで新しい課題になってしまいます。
睡眠時間と「自分の時間」は同じではない
睡眠は、産後の身体を休ませるうえでとても大切です。
一方で、自分の時間は、必ずしも眠る時間だけを指すものではありません。
誰かのために動くのを少し止め、自分で過ごし方を選べる時間も、心の余白につながります。
睡眠不足が強い日は、自由時間より睡眠を優先した方がよい場合もあります。
「せっかく一人になれたから何かしなければ」と無理をせず、疲れているときはそのまま眠って構いません。
産後の睡眠不足への対処については、以下の記事も参考にしてください。
産後、眠れないのがつらい…睡眠不足を少しでも楽にする7つの工夫
「休むために誰かを頼る」という選択肢もある
ママが休むためには、誰かに赤ちゃんをお願いしたり、家事を任せたりする必要が出てくることがあります。
頼ることに慣れていないと、
「自分の都合でお願いしてよいのかな」
「相手に迷惑ではないかな」
「母親なのだから、自分でできるようにならなければ」
と考えてしまうかもしれません。
しかし、育児は本来、一人ですべてを抱えるものではありません。
行政の制度も、利用条件に該当する人が必要な支援を受けるためにあります。
特に産後は、身体の回復と昼夜を問わない赤ちゃんのお世話が重なる時期です。
限界まで我慢してからではなく、「少し休みたい」と感じた段階で利用できる支援を調べてみましょう。
北本市にお住まいの方は、公的な産後ケア、相談窓口、地域子育て支援拠点などを以下の記事で確認できます。
Lokoleiを作った理由にも「ママの時間」があります
Lokoleiでは、子どもに優しい場所だけでなく、ママ自身の気持ちや疲れに寄り添える場所を作りたいと考えています。
毎日子どものことを第一に考えているママが、ほっと一休みできる場所。
子育ての悩みを話したり、気分転換したり、自分自身に戻ったりできる場所。
そのような時間を届けたいという思いが、Lokoleiの活動につながっています。
自分の時間の過ごし方は人それぞれです。
カフェ、美容院、散歩、自宅での昼寝でも構いません。
Lokoleiも、その選択肢のひとつとして、ママが自分自身をいたわる時間を過ごせる場所でありたいと思っています。
サロンを作った経緯や子育て中のママへの思いについては、以下の記事で紹介しています。
ロコレイで子育てサロンに込めた想いと、始めようと思ったきっかけ
自分の時間を取ってもつらさが続く場合は
休む時間を作っても、強いつらさや心身の不調が続くことがあります。
次のような状態がある場合は、この記事の方法だけで解決しようとせず、早めに医療機関や自治体の相談窓口へ相談してください。
- 気分の落ち込みが長く続く
- 赤ちゃんが寝ていても眠れない
- 涙が止まらない
- 強い不安や焦りがある
- 食事が取れない
- 何をしても楽しいと思えない
- 赤ちゃんのお世話ができないほどつらい
- 自分や赤ちゃんを傷つけてしまいそうになる
厚生労働省の情報サイトでも、産後に不眠や気分の落ち込みが長引く場合は、早めに精神科や産婦人科へ相談するよう案内しています。
相談先には、出産した医療機関、産婦人科、精神科・心療内科、市区町村のこども家庭センター、保健師などがあります。
自分や赤ちゃんの安全を保てない差し迫った状況では、一人にならず、家族や周囲の人へ助けを求め、119番などの緊急窓口を利用してください。
「この程度で相談してよいのかな」と迷う段階でも、相談して大丈夫です。
まとめ|「時間ができたら休む」ではなく、自分の時間も予定に入れよう
産後・育児中に自分の時間がないと感じるのは、時間の使い方が悪いからではありません。
終わりのない赤ちゃんのお世話に家事が重なり、自分のことを後回しにする生活が続いているからです。
自分の時間を作るために、次の7つを試してみてください。
- 赤ちゃんが寝ても家事をしない時間を作る
- 家事の合格点を下げる
- パートナーと自由に使える時間を分ける
- 家族や周囲の人に赤ちゃんをお願いする
- 行政や地域のサービスを利用する
- 負担を減らせる便利なものに頼る
- 自分の予定を先に入れる
家事や育児をすべて終えた先に自分の時間を置いてしまうと、いつまでたっても自分の順番は回ってきません。
まずは10分でも構いません。
温かい飲み物を飲む。
一人でお風呂に入る。
静かな場所で何もしない。
その時間をどのように過ごすか、自分で決めてみてください。
一人になりたいと思うことは、子どもを大切にしていないという意味ではありません。
ママも家族の一人です。
家族の予定を大切にするのと同じように、ママが休む時間も予定のなかに入れてよいのです。


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