「赤ちゃんが寝たら、自分も一緒に寝よう」
そう思っていても、赤ちゃんがやっと寝たころには、洗濯物、食器、哺乳瓶の片づけ、翌日の準備が残っている。
家事を終えてようやく横になったと思ったら、赤ちゃんが泣き始める。
そんな毎日が続き、「今日もほとんど眠れなかった」とつらくなっていませんか?
産後は、夜間の授乳やおむつ替え、寝かしつけによって、ママの睡眠が細切れになりやすい時期です。
赤ちゃんが寝ていても、次にいつ起きるか気になったり、身体は疲れているのに気持ちが高ぶって眠れなかったりすることもあります。
3児の母として産後を振り返ったとき、強く感じるのは、睡眠時間を増やす方法だけでなく、休むために何をやめるかを考えることも大切だということです。
この記事では、産後に睡眠不足になりやすい理由と、寝不足の負担を少しでも楽にするための7つの工夫を紹介します。
※この記事は一般的な情報と、3児の母としての経験をもとにまとめています。強い不眠や心身の不調が続いている場合は、一人で抱え込まず、医療機関や自治体の相談窓口などへご相談ください。
産後に睡眠不足になりやすいのはなぜ?
出産後の睡眠不足は、「赤ちゃんが寝ないから」という理由だけで起こるわけではありません。
夜間授乳やおむつ替えに加えて、産後の身体の変化、家事への責任感、赤ちゃんの様子が気になることなど、複数の理由が重なっています。
夜間の授乳やミルクがある
生まれたばかりの赤ちゃんは、昼と夜の区別がまだ整っておらず、夜中にも授乳が必要になります。
授乳そのものだけでなく、赤ちゃんを起こす、ミルクを作る、げっぷをさせる、再び寝かしつけるところまで含めると、ママが眠りに戻るまで時間がかかります。
ようやく眠れたと思ったころに、次の授乳時間になることもあります。
おむつ替えや寝かしつけがある
夜中に赤ちゃんが起きる理由は、空腹だけではありません。
おむつが濡れている、暑い、寒い、抱っこしてほしいなど、さまざまな理由で泣くことがあります。
おむつを替え、抱っこや寝かしつけをして、赤ちゃんが再び眠るまで対応していると、ママの睡眠は何度も中断されます。
赤ちゃんが寝てもママがすぐ眠れるとは限らない
「赤ちゃんが寝ている間に寝ればいい」と言われても、横になったらすぐ眠れるとは限りません。
次にいつ起きるか気になる、泣き声が聞こえた気がする、翌日のことを考えてしまうなど、身体は疲れているのに頭が休まらないこともあります。
赤ちゃんが眠っているにもかかわらず、自分だけ眠れない状態が続く場合は、単なる育児による寝不足だけではない可能性もあります。
不眠や気分の落ち込みが長引く場合は、出産した医療機関や産婦人科などへ相談してください。
「寝ている間に家事をしよう」と頑張ってしまう
赤ちゃんが寝ると、「今のうちに洗濯をしなければ」「食事を作らなければ」と思ってしまうことがあります。
赤ちゃんのお世話をしている時間は家事が進まないため、寝ている時間をすべて家事に使いたくなるのも自然なことです。
しかし、その時間を毎回家事に使っていると、ママが休める時間はなくなってしまいます。
赤ちゃんが寝ている時間は、家事を片づけるためだけの時間ではありません。ママの身体を休ませるための時間でもあります。
産後の睡眠不足はいつまで続く?
「この寝不足は、あと何か月続くのだろう」と先が見えず、不安になる方もいると思います。
産後の睡眠不足がいつまで続くかは、赤ちゃんの睡眠や授乳のリズム、授乳方法、きょうだいの有無、家族のサポート状況などによって異なります。
成長とともに一度に眠る時間が長くなる赤ちゃんもいますが、夜泣きや体調不良などによって、再び夜中に何度も起きる時期もあります。
「生後○か月になれば必ず朝まで眠れる」とは言い切れません。
そのため、赤ちゃんがまとまって眠るようになるまで我慢するのではなく、今の生活のなかでママが少しでも休める方法を作ることが大切です。
睡眠不足の終わりを待つよりも、家事や夜のお世話を減らし、周囲に頼る仕組みを早めに考えてみましょう。
3児の母が感じた産後の睡眠不足のつらさ
3人の子育てを通して感じたのは、睡眠不足のつらさは、単に眠いことだけではないということです。
睡眠が細切れになると、普段なら簡単にできることにも時間がかかったり、小さなことで気持ちが落ち込んだりすることがあります。
「何もできていない」と感じる日でも、実際には授乳、おむつ替え、抱っこ、寝かしつけを何度も繰り返しています。
産後のママは、何もしていないのではありません。
目に見えにくく、予定どおりに進まない赤ちゃんのお世話を、一日中続けています。
だからこそ、出産前と同じように家事ができなくても、自分を責める必要はありません。
必要なのは、もっと効率よく動くことではなく、休める時間を守ることです。
産後の睡眠不足を少しでも楽にする7つの工夫
産後の睡眠不足を完全になくすことは難しくても、夜に行う作業やママ一人の負担を減らすことで、休める時間を少し作れる可能性があります。
ここからは、無理なく取り入れやすい7つの工夫を紹介します。
① 赤ちゃんが寝たら「家事」より「休む」を優先する
赤ちゃんが寝ている間に家事を進めたくなる気持ちは、とてもよく分かります。
それでも、特に睡眠不足がつらい日は、洗濯や片づけより休息を優先しましょう。
すぐに眠れなくても、横になって目を閉じ、身体を休ませる時間を作ります。
すべての昼寝に合わせて眠る必要はありません。
一日のうち一回だけでも、「この時間は家事をしない」と決めると、休息を後回しにしにくくなります。
洗濯物がたためていなくても、食器が少し残っていても、翌日に回せる家事はあります。
産後にやらなくてよい家事や、家事を減らす方法は、こちらの記事で詳しく紹介しています。
関連記事:産後は家事ができなくて当たり前?3児の母が実践した「頑張らない家事」のコツ
② 夜にやることを減らす
夜間に行う作業が多いほど、赤ちゃんが寝た後もママが横になれません。
夕方までにできる範囲で準備し、夜は最低限のお世話だけで済む状態を作ります。
例えば、次のような準備があります。
- ママの飲み物を用意する
- 授乳やミルクに必要なものをまとめる
- おむつとおしりふきを補充する
- 赤ちゃんの着替えを一組用意する
- 翌朝の家事を減らすため、朝食を簡単に準備する
- 夜間に使う照明を確認する
すべてをママが準備する必要はありません。家族がいる時間に、補充や片づけをお願いしておきましょう。
③ 授乳・おむつ替え用品を寝る場所の近くにまとめる
夜中に赤ちゃんが泣いてから、おむつやガーゼを探すと、目が覚めやすくなり、寝室とほかの部屋を何度も往復することになります。
よく使うものを、手が届きやすい場所へまとめておきましょう。
- おむつ
- おしりふき
- ガーゼ
- 赤ちゃんの着替え
- 授乳に必要なもの
- ママの飲み物
- 小さなごみ袋
収納用品は必須ではありません。手持ちのかごやバッグでも十分です。
おむつストッカーを使うか迷っている場合は、必要な家庭といらない家庭をこちらの記事で紹介しています。
関連記事:おむつストッカーはいらない?必要?3児の母が使い方とおすすめ3選を解説【2026年】
なお、おむつやタオルなどを赤ちゃんの寝床の中には置かないでください。赤ちゃんの寝床は、窒息事故を防ぐためにも物を置かず、すっきりさせておくことが大切です。
④ 夜間授乳の環境を整える
夜間授乳では、手元を確認できる明るさが必要です。
一方、部屋全体を明るくすると、ママも赤ちゃんも目が覚めやすくなることがあります。
必要な場所だけをやさしく照らせるライトを用意すると、おむつ替えや授乳の手元を確認しやすくなります。
授乳ライトを選ぶ場合は、次のような点を確認しましょう。
- 寝たままでも操作しやすい
- 明るさを調整できる
- 光がまぶしすぎない
- 倒れにくい
- 電源コードが赤ちゃんの手に届かない
授乳ライトが必要な家庭と、部屋の照明で代用できる家庭の違いは、こちらの記事で解説しています。
関連記事:授乳ライトは必要?夜間授乳におすすめ3選|3児の母が選び方を解説【2026年】
ミルク育児の場合は、お湯や哺乳瓶を毎回一から準備する作業も負担になります。
調乳ポットが必要か、電気ケトルで代用できるか迷っている方はこちらも参考にしてください。
関連記事:調乳ポットは必要?いらない?電気ケトルで代用できる?3児の母が選び方を解説【2026年】
⑤ 家族と夜のお世話を分担する
夜間授乳があると、「授乳するのは自分だから、ほかのお世話もすべて自分で」と考えてしまうことがあります。
しかし、授乳以外にも家族が担当できることはあります。
- おむつを替える
- ミルクを作る
- げっぷをさせる
- 授乳後の寝かしつけをする
- 哺乳瓶を洗う
- 上の子が起きたときに対応する
- 朝の家事を引き受ける
母乳育児の場合でも、おむつ替えや授乳後の寝かしつけを家族が担当できれば、ママが横になれる時間を少し増やせます。
家族の仕事や生活リズムによって、毎晩均等に分担することが難しい家庭もあります。
その場合は、「休日前の夜だけ担当する」「朝の時間を担当してママが遅くまで寝る」など、それぞれの家庭で続けられる形を考えましょう。
夜のお世話をどのようにお願いすればよいか分からない場合や、分担について夫とすれ違ってしまう場合は、こちらの記事で具体的な伝え方を紹介しています。
産後、夫にイライラするのはなぜ?家事・育児の分担を話し合う7つのヒント
⑥ 昼間に休める環境を作る
夜にまとまって眠れない時期は、昼間に短く休むことも選択肢です。
厚生労働省の情報サイトでも、産後に眠気がつらいときは、赤ちゃんと同じ時間帯に短時間の昼寝をすることや、周囲のサポートを得ることが案内されています。
赤ちゃんが寝たら、スマートフォンを見る前に一度横になる、家族が来てくれたら家事ではなく赤ちゃんのお世話をお願いするなど、休む時間を先に確保しましょう。
「家族が来ているのだから、部屋を片づけなければ」と考える必要はありません。
手伝いに来てもらう目的は、家をきれいに見せることではなく、ママが休める時間を作ることです。
ママが休むときも赤ちゃんの安全な寝床を確保する
眠気が強いときに、赤ちゃんを抱いたままソファや椅子で眠ってしまうのは避けましょう。
こども家庭庁は、1歳までは赤ちゃんをあおむけに寝かせ、身体が沈まない硬めで平坦な寝具を使い、寝床にはタオルやぬいぐるみなどを置かないよう案内しています。
ママが休むときも、赤ちゃんは安全な専用の寝床へ寝かせましょう。
⑦ 「全部自分でやる」をやめる
睡眠不足を少しでも楽にするためには、便利な道具を増やすだけでなく、自分がやることを減らす必要があります。
- 食事をお惣菜や宅配にする
- 掃除の回数を減らす
- 洗濯物をたたまない
- 家族に買い物を頼む
- 自治体の産後ケアを調べる
- 家事代行やネットスーパーを利用する
- 頼れる人に具体的な内容を伝える
「自分でやったほうが早い」と感じても、ママがすべてを担当し続けると、休む時間を確保できません。
家族へお願いするときは、「何か手伝って」ではなく、次のように具体的に伝えると分かりやすくなります。
洗濯機が終わったら、干すところまでお願いしたい。
次の授乳後の寝かしつけを担当してほしい。
1時間だけ赤ちゃんを見ていてほしい。その間に横になりたい。
助けを求めることは、育児ができていないということではありません。
ママの身体を守りながら育児を続けるために、必要な役割分担です。
北本市では、宿泊型・デイサービス個別型・集団型の産後ケアを利用できます。料金や利用できる施設、申込方法を確認したい方は、こちらの記事をご覧ください。
関連記事:[北本市の産後ケア|料金・対象・申込方法と相談先を解説]
また、産後に必要なのは睡眠だけとは限りません。
短い時間でも、一人で飲み物を飲んだり、何もせずに過ごしたりする時間が、気持ちを切り替えるきっかけになることもあります。
「眠る時間だけでなく、自分のための時間もほしい」と感じている方は、こちらの記事もご覧ください。
関連記事: 産後、自分の時間がない…ママが休む時間を作る7つの方法
夜間授乳を少し楽にする環境づくり
夜間授乳の負担を減らすために、すべての便利グッズを用意する必要はありません。
自分の授乳方法や部屋の環境に合わせて、必要なものだけを選びましょう。
授乳クッション
授乳中の赤ちゃんの位置を支え、ママが前かがみになりすぎるのを防ぎやすくします。
ただし、体格や授乳姿勢によって使いやすい高さは異なります。
授乳クッションに赤ちゃんを寝かせたまま、ママも一緒に眠らないよう注意してください。
授乳ライト
夜間に部屋全体を明るくせず、授乳やおむつ替えに必要な場所を照らせます。
寝室の照明で不便を感じていなければ、専用ライトを買わなくても構いません。
ママの飲み物
授乳中にのどが渇いても、赤ちゃんを抱いた状態では飲み物を取りに行きにくいことがあります。
倒れにくく、片手でも扱いやすい水筒やボトルを手元に用意します。
ただし、赤ちゃんの寝床の中には置かないでください。
おむつ替え用品
おむつ、おしりふき、着替え、ガーゼなどをひとまとめにすると、夜間の移動を減らせます。
収納用品を新しく買わなくても、手持ちのかごやバッグで代用できます。
ミルク育児の調乳環境
ミルクを作る回数が多い家庭では、調乳用のお湯を準備しておくと夜間の作業を減らせます。
一方、ミルクを作る回数が少ない場合は、電気ケトルで対応できることもあります。
便利グッズは「多いほどよい」のではありません。
自分が夜中に困っている作業を一つ減らせるものから選びましょう。
「赤ちゃんが寝ている間に家事をしなきゃ」と思わなくていい
赤ちゃんが寝ている時間は、とても貴重です。
だからこそ、家事を一つでも終わらせたくなると思います。
しかし、赤ちゃんが眠っている間に家事を続け、起きている間は赤ちゃんのお世話をしていたら、ママには休む時間が残りません。
産後は、部屋が少し散らかっていても、食事が手作りでなくても、洗濯物がたためていなくても大丈夫です。
家事を完璧にすることより、ママが少しでも身体を休めることを優先してください。
「今日は赤ちゃんのお世話以外、何もできなかった」と感じる日もあるかもしれません。
その日は、赤ちゃんと自分を一日守った日です。
できなかった家事ではなく、今日できたことに目を向けてみてください。
眠れない・つらい状態が続くときは一人で抱え込まない
産後は夜間授乳などによって睡眠が細切れになりやすい時期ですが、つらさをすべて「産後だから仕方ない」と我慢する必要はありません。
厚生労働省の情報サイトでは、育児による睡眠不足や強い不眠症状は産後うつのリスクと関係するため、不眠や気分の落ち込みが長引く場合は、早めに精神科や産婦人科へ相談するよう案内しています。
特に、次のような状態が続く場合は、早めに相談してください。
- 赤ちゃんが寝ていてもほとんど眠れない
- 気分の落ち込みが続く
- 涙が止まらない
- 強い不安や焦りがある
- 食事が取れない
- 何をしても楽しいと思えない
- 赤ちゃんのお世話ができないほどつらい
- 自分や赤ちゃんを傷つけてしまいそうになる
相談先には、次のような場所があります。
- 出産した医療機関
- 産婦人科
- 精神科や心療内科
- 市区町村のこども家庭センター
- 保健センターや保健師
- 自治体の産後ケア事業
どこへ相談すればよいか分からない場合は、まず出産した医療機関や、お住まいの市区町村へ連絡してみてください。
自分や赤ちゃんの安全を保てない差し迫った状態では、一人にならず、家族や周囲の人へ助けを求め、119番など緊急の窓口を利用してください。
産後のママ自身が休む時間も大切に
赤ちゃんのお世話を優先していると、自分のために時間を使うこと自体を忘れてしまうことがあります。
授乳、おむつ替え、寝かしつけ、家事を繰り返しているうちに、「休みたい」と感じる余裕さえなくなることもあります。
Lokoleiは、日々子育てを頑張るママが心と身体をリセットし、自分を持ち直せる場所でありたいという思いから、埼玉県北本市で産前産後・子育て中のママに寄り添う活動を行っています。
リラクゼーションは睡眠不足や不眠を治療するものではありません。
それでも、家族に赤ちゃんをお願いして、一人でゆっくり過ごす時間や、自分のために休む時間を意識的に作ることは大切です。
睡眠不足に加えて、抱っこや授乳による肩・首のつらさを感じている方は、姿勢だけでなく、身体を使い続けている生活全体を見直してみましょう。
関連記事: 産後の肩こりがつらいママへ|抱っこ・授乳の負担を楽にする7つの工夫
「自分のために時間を使ってもよいのかな」と感じている方は、実際にLokoleiへ来店されたママの声もご覧ください。
まとめ|産後は「どうやって寝るか」だけでなく「何をやめるか」も考える
産後は、夜間授乳、おむつ替え、寝かしつけなどによって、まとまった睡眠を取りにくくなります。
赤ちゃんの睡眠リズムには個人差があるため、睡眠不足がいつまで続くかを一律に決めることはできません。
だからこそ、「赤ちゃんが朝まで眠るようになるまで我慢する」のではなく、今の生活のなかで休める時間を作ることが大切です。
睡眠不足を少しでも楽にするために、次の7つを意識してみてください。
- 赤ちゃんが寝たら、家事より休息を優先する
- 夜にやることを減らす
- 授乳やおむつ替え用品をまとめる
- 夜間授乳の環境を整える
- 家族と夜のお世話を分担する
- 昼間に休める環境を作る
- 全部自分でやろうとしない
産後は、どうすれば長く眠れるかだけでなく、眠る時間を作るために何をやめるかも考えてみましょう。
ママが休むことは、家事や育児をさぼることではありません。
赤ちゃんと毎日を過ごしていくために、必要な時間です。
産後の生活を少しでも楽にするアイテムをまとめて確認したい方は、こちらの記事も参考にしてください。



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